世界チャンピオンが焼く極上のナポリピッツァPIZZERIA DA GRANZA

世界チャンピオン獲得

今年10月イタリアのローマで開催された「ピッツァワールドカップ」日本代表として優勝されたのがGRANZAオーナーシェフ坂本大樹さん。
洗足池商店街の一番奥にあり、店頭には、テイクアウト用のショーケースが並び、「世界一のピッツァ職人」の立て看板が目を引きます。
坂本さんは、埼玉県出身。高校生の頃から、飲食店でバイトをし、料理人になることを夢見て、18歳で上京。最初に務めたのが、ナポリピッツァの店。それが現在の世界一へのロードマップのスタートになったのでした。
その後も、イタリアンの高級店や都内のピッツァ専門店で修行すること10数年が過ぎ、この間も、日本の大会ではピッツァチャンピオンになるなど、坂本さんの職人技は、時と共に高い評価を受けるようになりました。
2012年に本場で食べたことがないことに少し引け目を感じていた坂本さん、ピッツァの聖地ナポリへ突撃。
「期待していたのに、感動する味じゃなかった。これなら、やれると逆に自信つきましたね」
その経験を踏み台に、洗足駅前に、2016年に初の自分の店を構えることができました。
洗足池店は2018年オープン。

ピッツア生地へのこだわり

まずは、坂本さんが優勝したピッツァを紹介しましょう。
ピッツァの生地の上には、黄色いトマトで作ったソースを敷き、その上にカニの身を大胆に並べるだけのシンプルなものでした。その名は「カンピオーネ」イタリア語で「チャンピオン」という意味。
チーズの代わりに、添えたものはなんと、日本の「醤油」でした。
ピッツァを「醤油」につけて食べるという大胆かつ新しい食べ方の提案に審査員の心を射抜いたのでした。
GRANZAのピッツァこだわりは、なんと言っても生地作りにあります。
北海道の全粒粉の小麦粉を使うことで、耳まで美味しい生地を目指しています。
そもそもナポリピッツァと称すには、生地の原材料は「小麦粉」「水」「塩」「イースト」のみで作らなければならない、必ず手で生地を伸ばすこと、薪窯で焼くことというルールが決められています。
坂本さんが、ピッツァに魅了されたのは、「答えを出すのが面白い」と目を輝かして話されました。
「生地の仕込みも、毎日変えてます。温度や湿度、水分量も」
「48時間低温で発酵させることも毎日、微妙に違う」「釜に入れて90秒で焼く、毎日、答えが違うのが面白い」
根っからのピッツァ職人かと思いきや、経営者としての別の顔も持たれていました。

経営者としての顔

洗足本店と2店舗を切り盛りされ、洗足池店は正社員5名。これも昨今では、この業態では、非常に珍しいことです。
チェーン展開を目指しながらも、坂本さんは、スタッフが長く働いてくれ、店の軸となる人材を育成することを目標とされています。坂本さんの修行時代を振り返ると、
「長時間労働や休みもなく、給料も安いのが当たり前だった、そんな苦労を今の若い人に押し付けてはいけないと思う」
真剣にピッツァの技術や店舗運営を学び、休みも給料もちゃんもらえ、夢を持って、働き続ける環境作りをしたいと語ってくれました。
独立しても、つながりを大切にする人間をGRANZAから送り出すことが次なる坂本さんの次なる夢なのでしょう。
取材の日も、テイクアウト用のピッツァの箱がテーブルに山積みされています。近くの児童館からの注文で、子供たちが食べるのだそうです。
「せっかく、商店街に店を構えているんだから、地域の人に愛されたい、地域貢献したいって思うんですよ」
「この前も、職業体験みたいな学習で、小学生たちがいっぱい見学に来てくれたんですよ」「すっごく熱心にピッツァを焼くのを見てくれ、その後、家族で食べに行きてくれる。嬉しいですよね。地域貢献って店にとってもいいこと」
坂本さんは、2024年3月次なる世界制覇の場は、ピッツァEXPO2024に日本代表としてラスベガスへ向かいます。

洗足池から世界へ羽ばたく職人がいることこそ、地域貢献であり、子供たちに夢を与えてくれるのだと感じました。
                      

取材・文 タカコナカムラ

ピッツェリア ダ グランツァ 二号店
〒145-0064 東京都大田区上池台2丁目37−6 鈴木ビル 1階
電話 03-6421-9696

●営業時間
ランチ 11:30〜14:30(LO14:00)
ディナー 平日 17:30〜22:00(LO21:00)
土日祝日 17:00〜22:00(LO21:00)
●年中無休。
ネット予約取れなくても、お電話でしたら予約取れます!!是非お問い合わせください!!全席禁煙。